特別対談!2023 りくりゅうペア×山一ハガネ
寺西:グランプリシリーズ、四大陸、世界選手権、本当に全部すごかったですね!お疲れ様でした。
三浦選手・木原選手:ありがとうございました。
寺西:安心して見ていられて純粋に楽しかったですよ。エキシビションもすごかったですね。ものすごいスピード感であんなに難しい技をできるのはお二人だけなんじゃないでしょうか?
木原選手:どうなんでしょう。ただ、僕たちは速いスケーティングが好きなので、低速だと、逆に怖くてできなくなるんです。
寺西:そうなんですか! 私から見ると、お二人のスケーティングは本当にスピード感が全然違う。スピードが落ちずに、ダイナミックな素晴らしい技が次々と繰り出されるので見ている側としてはヒヤヒヤしつつも、それ以上に楽しいんですよ。
小栗:テレビに出ているような方と初めて生でお会いしてすごく緊張しているんですけど、木原さんがよく弊社に来てくださるので、我々としては本当に応援のし甲斐があります。
木原選手:本当にいつもありがとうございます。
寺西:実家にはよく顔を出すの?
木原選手:実家は東海市なのですが、日本に帰ってきたタイミングに帰ります。ただ最近は日本に帰国していてもありがたいことに色々とお仕事をいただけて、実家にいられない日の方が多いです。
寺西:本当にいろいろな所でお二人を拝見しますよ!三浦さんのご実家はどちらですか?
三浦選手:私は兵庫です。
木原選手:世界選手権が終わってからアイスショーに呼んでいただいて、国別対抗戦の後にまたアイスショーがあったので、(三浦さんは)2~3日しか帰ってないのかな?
三浦選手:ええと、1日帰ったかな?寝るために帰ったような感じです。
寺西:引っ張りだこですね。実家の方が落ち着いて寝られるとかはあるんですか?
三浦選手:私、実家で猫を3匹飼っているのですが、実は猫アレルギーで!(笑)
寺西:ありますよね!猫好きが猫アレルギーになっちゃうの! (笑)
石川:こちら、今回のブレードです。
小栗:YSブレードに品質上の問題はないですか?曲がりですとか。
木原選手:素晴らしいです。僕たちは元々スピードに乗っているスケーティングが好きだったんですけれど、YSブレードを提供いただけるようになってからは、皆さんからスピードがあるって言っていただけるようになったんです。ですから、本音を言ってしまうとあまりほかの選手の方にYSブレードの事を言いたくないんですよ (笑)
寺西:ワハハ!すごい省エネでスピードが出るでしょう?
木原選手:本当にそうなんです。僕たちそういう意味ではちょっとズルしてるのかも! (笑)
三浦選手:ふふ、そうかもしれない(笑)
寺西:お二人が乗りこなしてくれているからですよ。
木原選手:ワンプッシュの伸びがすごいです。技の方にも集中ができますし、YSブレードは、履いた瞬間に平らなものに自分がいるだけと言いますか、“乗ってる感覚”をすぐつかめるんです。自分の滑りたいように滑れるのが、このブレードの素晴らしさなのだろうと思います。
寺西:お二人のようなスピードで乗りこなすのは技術が必要だと思うんですよね。やっぱり選手の技術と道具がマッチして、パフォーマンスは最高になるのですね。
木原選手:(スケートリンクが)アイスショーのサイズだとちょっとスピードが乗りすぎてしまうんです。アイスショーの時は5割ぐらいの押し方しかしていません。
小栗:ええっ!そうなんだ!
木原選手:競技用のサイズでちょうど収まるスピードでやっているので、アイスショーではいつもスピードの調節が難しいです。
三浦選手:うんうん。YSブレードに変えてからはスローに入る前も下りた後もすごく滑るように、安定するようになりました。
木原選手:ですから追いかけるのが大変なんです。(笑)
僕は(三浦選手を)投げた後はスピードがなくなるんです。その後に着氷した三浦さんを追いかけるのですが、三浦さんが滑っていってしまうので。(笑)
寺西:それは大変だ(笑) 鋼は素材が踏ん張ってくれるので足首への負担が少ないはずなんです。一度も、折れるとか曲がるとかっていう品質上のトラブルは起きてないんですよ。
寺西:木原選手はどれぐらいの頻度で研磨するのですか?
木原選手:基本的に1ヶ月に1度なのですが、グランプリシリーズでは1ヶ月のうちにだいたい2回試合があるので、必ず試合の1週間前に入れるようにしています。オフシーズンは少なくなりますね。
寺西:溝の深さってやっぱり好みがあるんですよね?
木原選手:そうなんです。深すぎると、氷に足を取られてしまうんです。例えばリフトをしているときに、引っかかるよりは抜けてほしいので僕は基本的に浅めが好きなんです。
三浦選手:私はスロージャンプの着氷で踏ん張る場面が多いので、溝が深い方がいいです。
木原選手:いつもカナダの職人の方に研磨していただいているのですが、いつも新しく取り付けていただくときに「このブレードは絶対まっすぐだから取り付けが簡単なんだよね!」ってお話もありましたよ。
石川:嬉しい限りです。靴は毎年変えられるんですか?
木原選手:8か月に1度くらいです。
寺西:練習中には古いのと新しいのと並行して使いながら上手にストックしていくのですか?
木原選手:以前はやっていたんですけど、ペアに転向してからはリフトで持ち上げているときにちょっとでも感覚が違うと怖いので、統一するようにしました。でも常にブレードがついたままのすぐ戻せるストックは準備しています。
寺西:そうなんですね。
伊藤:こちら、お二人にプレゼントです!オリジナルなので世界でたった2つなんですよ。
三浦選手:え~!ありがとうございます。
―――箱を開けて
三浦選手:わっ!かわいいー!!
寺西:よく見てみてください。ブレードのところよーく見ると…。
三浦選手:「Riku」って書いてある!
木原選手:「Ryuichi」って書いてあるね。すごいね!
伊藤:このキーホルダーはYSブレードと同じ材料・同じ製法で、削り出して作っているんです。
三浦選手:ええっ!すごい…。キーホルダーありがとうございます。練習バッグにつけます。
寺西:お二人の活躍のおかげで(社員)みんながね、あれもやりたい、これもやりたいーってこういう事ばっかり考えているんですよ。(笑)
伊藤:楽しく仕事してます!(笑)
あと…すごく個人的なものなのですが…。以前、世界選手権で応援させてもらったんですが、その時私の娘が初めて生でペアを観て、お二人のファンになっちゃったんです。こちらを受け取っていただけたらと…。
寺西:え、直筆のお手紙?
伊藤:そうなんです。5年生の娘なのですが。世界選手権でお二人の大ファンになりました!
三浦選手・木原選手:え~!ありがとうございます。嬉しい。
伊藤:今までテレビでも何回も見ていたんですけど、やっぱり生で見るとお2人の息遣いまで伝わってくるような感じで、音もすごくて!感動しました。
小栗:ファンの方って日本の国旗だったり、選手ごとに各国の国旗を用意されていますよね。あれは日本の大会のみならず、どこでもあれがマナーになっているのですか?
木原選手:日本のファンの方って特にマナーが素晴らしいです。国境関係なしに、ちゃんとみんなを応援されたり、選手の名前がコールされるまで、静かに待っていたり。
伊藤:会場では国旗やタペストリーなど、いろいろ持っている方がいるんですけど、選手の方から見えるというか、意識する時はあるのですか?
三浦選手:私はリフトされるので、その時に後ろの方のお客様も見えますよ!
木原選手:僕は視点が変わらないのであまり見えないかも…。試合が始まるまではお客さんの顔も見えますが、試合が始まってしまうとゾーンに入るので見えなくなっちゃいます。
伊藤:そうなんですか。リフトで上がっている時の景色ってすごく良さそう!
寺西:また来シーズンも頑張ってください!
三浦選手・木原選手:またいいご報告ができるように頑張ります。ありがとうございます。